特集:b-flower『純真』レビュー


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歌とは、
作り手の元を離れ、聴き手に渡った瞬間から、
様々なイメージを重ね、成長していくものである。

b-flowerの新曲「純真」を初めて聴いてからずっと思っていることがある。

歌と自分を重ね合わせて自らの心と向き合う事で、
ぼくは正直に真直ぐ生きれているか、流されちゃいないか、と。
一番触れて欲しくない部分を見透かされてしまったような気恥ずかしさ、
解ってることを突きつけられたような気拙さ。
「純真」というこれ以上はない真直ぐなタイトルの歌に、
ぼく自身が耐え得る存在なのかと。

だから沁みるんだと思うのです。

でもそれは、そこに気付いた瞬間から、
人は少しだけ強くなれると思うし、
優しくなれるはず。

気付くことの大切さ、そこに少なからず気付けたのだとしたら、
優しさを心に秘めて歩き出せると思うのです。
人にやさしくなれると思うのです。

それが成長することだと思うのです。


高田博之

ムクドリの会 48歳


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